2005年 04月 29日
第2話 貸本屋から買った「駆逐艦」という漫画 |
舞鶴にいた頃,近所に貸本屋があった.そこで「駆逐艦」という本を借りたのである.これが大のお気に入りだった.
二つの話が載っていた.一つは,大東亜戦争当時,南の島に上陸した日本軍歩兵部隊が,待ち伏せしていたアメリカの戦車部隊から攻撃を受け始めた.上陸部隊を救うべくそこに急行した日本海軍駆逐艦4隻は,戦車に照準を合わせ,アメリカ軍戦車部隊を全滅させた.「戦車に照準を合わせるなんて,我が海軍はじまって以来だ」という砲術長のせりふが粋であった.
しかし,アメリカ軍も負けてはいない.駆逐艦を撃滅すべく巡洋艦を含む大艦隊を派遣してきた.日本海軍とアメリカ軍との艦隊の距離は近づく.距離1万メートルで,日本艦隊は魚雷の一斉射を行った.アメリカ軍は優勢をたのみ,距離8千メートルから砲撃を開始した刹那,日本海軍の放った魚雷が次々と命中,四分五裂になる.と言う話であった.
もう一つは,防空駆逐艦の話.艦隊決戦では華々しい活躍をした魚雷も飛行機による攻撃に対しては無力であった.そこで日本海軍は魚雷装備を少なくし,対空装備を思いっきり増やした防空駆逐艦を建造した.この駆逐艦が輸送船を護衛して航海中にアメリカ軍航空機隊と遭遇.これを撃滅したという話.
子どもながらこの話に血湧き肉が踊ったものだ.
さて,あまりにこの本が気に入ったので,貸本屋に頼んで,15円か50円で譲ってもらった(貸本屋は普通、本の販売はしない).
この本はずっと手元にあり,時々読み返していたが,高校卒業後,私自身が函館を離れ札幌に出たり,函館の実家も引き払ったりしたので,今では何処かに行ってしまったのは残念.
幼い頃一生懸命何回も読んでいた本というのは財産だ.その様な本を読むと,気持ちが洗われるような気がする.そのような本は心のふるさとなのである.
舞鶴の周辺図
二つの話が載っていた.一つは,大東亜戦争当時,南の島に上陸した日本軍歩兵部隊が,待ち伏せしていたアメリカの戦車部隊から攻撃を受け始めた.上陸部隊を救うべくそこに急行した日本海軍駆逐艦4隻は,戦車に照準を合わせ,アメリカ軍戦車部隊を全滅させた.「戦車に照準を合わせるなんて,我が海軍はじまって以来だ」という砲術長のせりふが粋であった.
しかし,アメリカ軍も負けてはいない.駆逐艦を撃滅すべく巡洋艦を含む大艦隊を派遣してきた.日本海軍とアメリカ軍との艦隊の距離は近づく.距離1万メートルで,日本艦隊は魚雷の一斉射を行った.アメリカ軍は優勢をたのみ,距離8千メートルから砲撃を開始した刹那,日本海軍の放った魚雷が次々と命中,四分五裂になる.と言う話であった.
もう一つは,防空駆逐艦の話.艦隊決戦では華々しい活躍をした魚雷も飛行機による攻撃に対しては無力であった.そこで日本海軍は魚雷装備を少なくし,対空装備を思いっきり増やした防空駆逐艦を建造した.この駆逐艦が輸送船を護衛して航海中にアメリカ軍航空機隊と遭遇.これを撃滅したという話.
子どもながらこの話に血湧き肉が踊ったものだ.
さて,あまりにこの本が気に入ったので,貸本屋に頼んで,15円か50円で譲ってもらった(貸本屋は普通、本の販売はしない).
この本はずっと手元にあり,時々読み返していたが,高校卒業後,私自身が函館を離れ札幌に出たり,函館の実家も引き払ったりしたので,今では何処かに行ってしまったのは残念.
幼い頃一生懸命何回も読んでいた本というのは財産だ.その様な本を読むと,気持ちが洗われるような気がする.そのような本は心のふるさとなのである.
舞鶴の周辺図
by syounenjidai
| 2005-04-29 09:46
| 舞鶴のこと